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取扱臨床試験一覧

限局性ユーイング肉腫に対する標準的治療の第Ⅱ相臨床試験(JESS-04*)

「ユーイング肉腫」は、骨にできる悪性腫瘍のうち、「骨肉腫」に次いで二番目に多い腫瘍です。

骨にできる腫瘍であるため、多くの患者さんは整形外科医を訪れます。

手術は大切な治療手段のひとつですが、腫瘍が身体中に散らばる傾向があるため、その散らばった腫瘍細胞を治療するために、適切な抗がん剤を組み合わせた化学療法が必要です。また、手術でうまく腫瘍が取りきれない場合や、身体の深いところに発生して手術ができない場合には、放射線治療をしっかりと行うことで腫瘍の制御が可能です。

このように、抗がん剤、放射線、手術などを組み合わせた集学的治療によって、大部分のユーイング肉腫の患者さんを治癒させる事が可能になってきました。 ところが、我が国では、迅速な診断、各専門科の連携、抗がん剤の選択、などのいくつかの問題から、生存率が欧米に比較して低い傾向にありました。

本臨床試験では、米国で標準とされる集学的治療方針を取り入れ、我が国における有効性と安全性を評価することを目的としています。

この臨床試験で良い成績が示されれば、この臨床試験の治療が我が国の標準治療とみなされることになります。

本臨床試験は、全国33施設が参加して、2004年12月に開始され、2008年5月に予定登録症例数の53名の患者さんの登録を終了しました。現在、各参加施設における治療・経過観察と追跡調査を行っています。

*JESS ・・・『日本ユーイング肉腫研究グループ』の略